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ドイツINTRA社製「ITABAR流量検出器」の製品情報はこちら

Q01: ITABARの測定原理は?

オリフィスやベンチュリーなどの差圧式流量計と同じ原理‐ベルヌーイの定理‐に基きます。ベルヌーイの定理は、すでに確立された理論です。従って、他の流量計方式(電磁、カルマン、超音波流量計など)と比べて、ブラックボックス部分が少なく、安心してご使用いただける流量計です。

Q02: ITABARの必要直管長は?

上流側に何があるか(エルボ、ティー、バルブ等)によって必要直管長は異なります。一般的にはオリフィスで規定されている直管長があれば充分です。詳細は、ITABAR製品データシートに記載の通りです。

Q03: 必要直管長が不足する場合の精度は?

ITABARの場合、必要直管長に満たない個所に取りつけたからといって、その割に精度は大きく悪化するものではありません。
例えば、必要直管長が8D(配管内径の8倍)のところ、その半分の4Dしか取れない場合でも、予想される精度(誤差)は、±3・%程度です。(参考:この場合の再現性は±0.5%程度)
また、ITABARは、高い直線性ならびに再現性を有するため、直管部が不足して、大きな誤差が発生する場合でも、現場において、キャリブレーションを行なう事により、より正確な計測が可能です。
これは、高い自己平均化能力と高い再現性能を有するITABARの特徴の一つです。

Q04: 直管部が非常に短い場所で、高い精度を得るための方法はありますか?

あります。ITABAR2本を十文字に取りつけ(クロス取りつけ)、各々の指示値を平均化することにより、より正確な測定が可能です。 実際に、世界を代表するある高炉メーカーさんの排ガス煙道ライン(φ8m)に、このような取りつけを行ない、よい結果が得られています。

Q05: 最大流量と最小流量の比が10対1以上になる。何かよい方法は?

差圧発信器を2台(高レンジ用、低レンジ用)設置する事により、解決可能です。
高レンジ用差圧発信器のフルスケールレンジは、最大流量以上(スケールレンジ)に、また、低レンジ用は、最大流量の30%程度に設定するのが一般的です。

Q06: 上記の場合、ITABARは2台必要ですか?

いいえ、ITABARは1台ですみます。差圧計算のみ、2種類(高、低レンジ)行ないます。

Q07: ITABARセンサ上流側に開いている検出孔は、かなり小さいようですが、目詰まりしませんか?

検出孔には、常時流体が流れ込むわけではありません。 ちょうどピッチャーの投げたボールを捕手がキャッチする様に、ITABARは、流体の動圧を検知しているため、想像以上に目詰まりしにくい構造となっています。また、万一目詰まりを起こしたとしても、ピンホール程度の穴が開いていれば、圧力は検知可能なわけですから、測定精度には、影響ありません。
一般的には、目詰まりするかしないかのボーダーラインは、気体に含まれるダスト量が1Nm3当たり1g程度です。また、この量を超えるダスト量が含まれるラインには、逆パージ(導圧管口からのパージ)を行なう事により解決可能です。しかしながら、目詰まりについては、ダストの性状に大きく依存するため、目詰まりが心配されるようなラインでは、パージ機構つきのモデルをご検討ください。このモデルは、センサ内部へ混入したダストも外部へ排出可能な機構を持ったものです。

Q08: ITABARは、どちらの規格品ですか?

ITABAR は、世界でドイツのIntra社だけが供給している流量計であるため、規格には載っていません。つまり、規格を統一(オープンにする)必要が無いわけです。では、その信頼性は?という事になりますが、世界での納入実績や、第三者研究機関における精度確認結果をお考えいただければ、安心してお使いいただけるものと思います。

Q09: ITABARの差圧を任意の差圧にしたいが?

オリフィスの場合には、その絞り比(β値)を変える事により、任意の差圧を得る事が可能ですが、ITABARの場合、センサ型式毎にその太さが定まっており、任意の差圧を得る事はできません。

Q10: ITABARの発生差圧はどの程度ですか?

お客さまの仕様によります。仕様をご連絡いただければ弊社にて差圧計算を行わせていただきます。

Q11: 既設のITABARを他へ移設したいが?

基本的に、互換性はありません。 ITABARはすべて、設置される配管の内外径に合わせて、設計・製作されており、配管径が異なるラインへの移設はできません。また、同一配管径のラインへ移設される場合でも、流体諸条件が既設ラインと異なる場合には、再度差圧計算が必要ですし、強度についても、チェックする必要があります。くわしくは、日機装(株)または、弊社ITABAR販売代理店へお問い合わせください。

Q12: ITABARは、角ダクトへも設置できますか?

もちろん出来ます。角ダクト内部を流れる流体は、丸配管内部での流れと異なり、デッドゾーンが生じます。ITABARは、これを理論的に解析し、角ダクト用に補正した流量係数を用いるため、丸配管と同様な高い精度で計測可能です。

Q13: ITABARは、どのような流体に適した流量計ですか?

ITABARは、気体、液体、蒸気を問わず、ほとんどの流体に使用可能です。計測できない流体は、原油などの高粘性流体、スラリー、粉体輸送などのラインが考えられます。

Q14: ITABARの価格は、オリフィスと比べて高い様ですが?

ITABAR は、トータルコスト(イニシャル、ランニング、メンテナンス、ライフサイクルコスト)で比較すれば、非常に廉価な流量計です。イニシャルコスト(取りつけ工事費を含む)だけを比較した場合には、確かに1m程度以下の配管では、オリフィスの方が割安です。 しかし、ランニングコストを考慮すれば、 ITABARは、オリフィスと比べて、永久圧力損失が非常に少ないため、ラインによっては、オリフィスとの年間運転コスト差は、数百万円にもなります。言い換えれば、現在問題無くご使用されているオリフィスをわざわざITABARに交換されたとしても、そのイニシャルコストは、ほぼ1年以内には回収され、 2年目以降は、コスト低減化を図れるという事を意味します。また、設計段階からITABARをSpec-Inした場合には、そのラインに使用されるポンプ、ブロワ‐をより低い能力のものにできるため、この面からも、コストを削減できます。この他、メンテナンスやライフサイクルまでも考慮すれば、ITABARは、決して高くはありません。

Q15: ITABARは、どの位の期間使用できますか?

特殊なライン(腐食性物質を含むライン)を除けば、プラントが稼動している間使用可能です。ITABARの構造は、非常に簡単なものであり、壊れる所がないのです。

Q16: 水平配管へITABARを設置する予定です。
ITABARの取りつけ方向(挿入方向)は、何れの方向でもかまいませんか?

流体が、蒸気以外の場合には、基本的に、どちらの方向からも取りつけ可能です。ただし、測定トラブルを避けるために、以下の取り付けを推奨しています。

  1. (1) 測定流体が液体の場合:
    水平レベル下方 50°~130°の範囲から挿入(つまり、ITABARヘッド部が下側)
    理由:液体に混入する気体がITABARに入った場合、その気体をITABAR先端部側(この場合、上側)へ逃がすため。(導圧配管へ混入した場合測定トラブルが発生する危険性あり)
  2. (2) 測定流体が気体の場合:
    水平レベル上方 30°~150°の範囲から挿入(つまり、ITABARヘッド部が上側)
    理由: 気体に含まれる湿分がITABARセンサ内部でドレン化した場合、それをITABAR先端部側(この場合、下側)へ逃がすため。(導圧配管への混入防止目的)上記とは無関係に、測定流体が蒸気の場合には、水平レベル下方 50°~130°の範囲から挿入してください。

詳細は、ITABAR取扱説明書を参照ください。

Q17: カタログに記載の、必要直管長表のなかで、
同一平面内、同一平面外という表現がありますが、意味が理解できません。
どのような取り付けを意味するのですか?

同一平面内、外という表現の中の平面とは、ITABAR上流側の曲がり等を中心にして、1次側の配管軸と2次側(ITABAR取り付け配管)の配管軸、によって構成される面を意味します。(下図の黄色で示す面)この平面に対し、ITABAR全体が載るような取り付け方向(下図、左側)が同一平面内取り付けとなります。
下図、左側の図は、ITABARを垂直方向、上側から挿入した例ですが、同一平面内取りつけとしては、垂直方向、下側からの取り付けもあり得ます。 従って、同一平面内取り付けは、挿入向きの違いはあっても,一つの方向のみとなります。同一平面内取り付け以外の挿入方向は、すべて、同一平面外取り付けとなります。
下図、右側の図は、ITABARを水平に挿入した例です。
このように、平面をITABARが貫通する取り付け方向を同一平面外取り付けと呼んでいます。
ITABARは、1本のセンサで配管内流速全体を検知することを目的に設計されています。
曲がり等の下流側にITABARを設置する場合、曲がりによって、発生する流体の偏流(1次。エルボの場合、2次的に旋回流も発生します。)全体を検知可能な取り付け方向となっているかどうかによって、必要直管長が異なります。
同一平面内取り付けの場合には、検知可能なため、(つまり、エルボ外側の比較的流速が速い部分と、内側の遅い部分を検知し、平均化します。)必要直管長が、同一平面外取り付けの場合より少ないのは、この理由によるものです。

左図: 同一平面内取り付け     右図: 同一平面外取り付け

Q18: ITABARを気体の流量制御に使用しています。流れ状態の温度・圧力が、当初の設計値から変更になったため、温度・圧力補正を行ないたいのですが、どのような演算式になりますか?

当WEBサイトに記載の温圧補正演算式により、補正係数を求めてください。
測定流体が「気体」の場合において、実際の温度・圧力が設計値と大きく異なる場合には、 ITABARが有する高精度を得ることができないため、温圧補正演算式により、 補正係数を求めてください。
測定流体が「液体」の場合には、温度・圧力変化による密度変化は、比較的小さいため 「気体」の場合程、測定精度に大きく影響しません。
補正を行なわれる場合には、測定流体が「水蒸気」の場合と同様に、 設計条件時と、実際の流れ状態での「密度」により、補正係数を求めてください。

Q19: 蒸気流量を計測する目的でITABARを購入しましたが、運転停止・再開の度に流量指示に大きな変化があるようです。なぜですか?

  1. 差圧発信器保護のために、注入する封入水について、運転開始前に必ず HI、LO 側のレベル均一作業が必要です。また、その際、空気抜き等、正しい計測を行なうために必要とされる作業も同時に行なってください。(発信器のゼロ点チェックなど)
  2. 運転を停止した場合には、運転開始の度に、上記(1)の作業が必要となります。
  3. 運転開始後、封入水レベルが平衡状態となるまでの間、測定誤差を生じる場合がありますが、時間の経過(一般的には、数時間。条件によって異なります。)とともに、解消されます。

Q20: 既設ノズルを利用してITABARを取りつけましたが、指示が設計流量より少なめに出ています。発信器や導圧配管など、原因となりうる点をすべてチェックしましたが、問題ありません。

原因となりうる点をすべてチェックされ、問題が無いとすれば、設計流量値それ自体に誤りがあるか、もしくは、ノズルの径に起因する現象と考えられます。ノズルの径(穴径)が、ITABAR取り説に記載の基準値に収まっているかどうか、再度ご確認ください。ノズルの径が基準値を大きく超えている場合、ノズル部において、流れが、乱れ(いわゆる、”はく離渦”が発生)、ITABARセンサ部に開いている”検出孔”の内、配管壁に一番近い検出孔部において、動圧・静圧の絶対値がそれぞれ減少し、結果として、差圧が減少します。ITABARセンサ内部では、すべての検出孔から検出した圧力を平均化しておりますが、過度の圧力誤差現象が発生した場合、上記動圧・静圧の誤差が結果として、平均差圧を少なめの値としてしまいます。(下図を参照ください)この現象は、200~300A程度以下の比較的小口径の配管で発生します。(検出孔が配管壁に比較的近いため)煙道排ガスなどの、大口径配管では検出孔位置が配管壁から比較的離れているため、大きな影響はありません。なお、この現象は、定性的には、判明しているものの、ノズル径/配管径等の関係により、どの程度の誤差が発生するか等、定量的なデータは、残念ながら持ち合わせておりません。(すべての状態を仮定して、試験を行なうのは、現実的に不可能なため)