成長ステージに向けて、
事業基盤の整備を進めてまいります。
代表取締役社長 甲斐 敏彦
平成30年3月

株主の皆様には、平素より格別のご支援を賜り、厚く御礼申しあげます。
ここに日機装の事業概況をご報告いたします。

当期の業績について

当期(2017年12月期)の業績は、受注高1,404億円、売上収益1,409億円、営業利益87億円、税引前利益83億円、親会社の所有者に帰属する当期利益51億円となりました。

工業部門では、国内ポンプ事業およびLEWA社の利益面での改善が進み、インダストリアル事業は前年同期比で増収増益となりました。航空宇宙事業においては機種入替による端境期の影響により売上収益は微減となったものの、生産効率の向上に円安のメリットも加わってセグメント利益は改善しています。

医療部門では、国内血液透析市場の停滞により装置販売が不振の一方で消耗品販売が増加しましたが、海外のCRRT事業の業績悪化に歯止めがかからず、セグメント利益は減少しました。その他、Cryogenic Industriesグループ(以下、「CIグループ」)の株式取得に関連したアドバイザリー費用、宮崎新工場の立ち上げなど一過性の費用を計上しましたが、本社第二別館の売却益計上により、全社の営業利益は前年同期に比べ増益となりました。

中期経営計画3年目の取り組みについて

原油価格の低迷、国内医療経済環境の変化など、当社を取り巻く環境は、依然として厳しく推移すると認識しています。中期経営計画の3年目にあたる2018年12月期においては、事業成長のためにこれまで実行してきた成長投資、新事業拡大の基盤を固めると同時に、骨太な利益体質を醸成する期とし、各事業分野で世界トップレベルの高度な技術を持つ企業グループであり続けるための努力をしてまいります。昨年8月に株式取得が完了したCIグループについては、日機装とCIグループの中核技術によるクライオジェニック関連製品群をもって事業の世界展開を図ってまいります。また、前期に発生した製品の品質不適合や納期遅延の問題を深刻に反省し、技術力と生産現場のモノづくり力を強化するため人材の育成と設備の更新・増強に注力するとともに、品質管理体制の確立に取り組んでまいります。

2018年12月期の見通しについて

インダストリアル事業においては、LNG需要の増加とともに、クライオジェニックポンプの継続的な引き合いが見込まれています。

航空宇宙事業においては、民間航空機の需要は引き続き堅調に推移しており、活発な引き合い、商談が継続しています。来期は、カスケードや主翼部品の更なる出荷増や東村山工場において本格的に生産稼働し始めたファンケースライナーの出荷増を見込んでいます。

メディカル事業においては、透析医療環境の変化に応じた市場のニーズを的確に捉えた新製品・サービスの開発と、それを支える事業運営体制の再構築や、海外市場における販売体制強化を進めます。また、CRRT事業においては、グローバル販売体制の再構築、新型装置の開発体制の抜本的な見直しを行い、収益改善を目指します。

株主還元について

当社は、財務健全性、資本効率及び株主還元の最適なバランスを追求しつつ、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現していくことを基本的な資本政策としています。

継続的かつ安定的な利益還元は当社の資本政策の重要な柱であるとの基本的認識のもと、業績、経営環境などを総合的に勘案した利益還元を行なっていくとともに、新規事業の育成、生産体制の強化に向け、内部留保を適正に再投資に振り向けます。

当期は前期と同じく、中間配当として1株につき8円を、期末配当として1株につき8円、年間配当総額は1株につき16円とさせて頂きました。