成長に向けた各種取組みは
順調に進展しています

代表取締役社長 甲斐 敏彦
令和3年6月

株主の皆様には、平素より格別のご支援を賜り、厚く御礼申しあげます。
ここに日機装の事業概況をご報告いたします。

当期の業績について

当第2四半期においては、世界的な経済活動が持ち直してきたことを受けて、産業ガスやLNG向け設備投資が動き始めており、海洋環境規制の高まりを背景とした船舶向けLNG燃料供給システムの受注が大幅に拡大するなど、インダストリアル事業の受注が増加しています。

一方、航空宇宙事業は人の移動の再開に伴い民間航空機需要が回復し始めてきたことで製品出荷は徐々に回復する兆しが見えてきましたが、コロナ禍前の業績水準までの回復には今暫くの時間 を要する見通しです。

医療部門では、国内の血液透析装置の需要が引き続き活発に推移し、海外市場でも装置需要の回復が見られることから、前期比で売上収益が増加しています。この結果、売上収益は前期比3.7% 増の775億円となりました。営業利益は、宮崎インダストリアル工場稼働に伴う減価償却費の増加や、航空宇宙事業の減益などの影響が大きく、前期比13.9%減の35億円となりました。

これら事業の動向の他、ユーロ円相場がユーロ高・円安基調にあるため、ユーロ建て資産・負債の評価による為替差益が8億円程度発生したことを主要因として税引前利益が大きく増加しました。また、当社連結子会社に対する法人所得税について、税務当局からの更正による追徴請求を受けたことに伴い、17億円を法人所得税費用として計上したため、親会社の所有者に帰属する四半期利益が減少しました。2021年8月16日付の「税務当局からの更正による追徴に関する当社見解について」で発表しておりますが、当社グループとしては税務当局との間で見解の相違が生じていることから審査請求を含め正当性を主張してまいります。

2021年12月期の見通しについて

工業部門では、LNG船向け大型受注など市場環境の好転によりインダストリアル事業の受注高は大幅に拡大していますが、売上収益、営業利益は概ね計画通りに進捗する見通しです。しかしながら、医療部門では、血液透析事業が国内外で堅調な推移を見込む一方で、ヘルスケア事業については装置単体販売での競争環境が激化していることに加え、当社深紫外線LEDの技術・機能を設備に組み込むなど事業者との協業による応用開発、展開に時間を要しているため、売上収益・営業利益ともに当初計画から下振れる見通しとなりました。

その他、事業基盤強化の一環として現在進めている新メディカル技術センター設立に係る既存設備の解体・除却など非経常の支出、および業績予想の前提となる為替レートの変更(米ドルは105円から109円に、ユーロは125円から129円に変更)を踏まえ、2021年12月期連結業績予想を修正しました。
事業環境の不確実性が増す中ではありますが、来年度以降の成長に向けた各種取組みは順調に進展していると見ています。ヘルスケア事業においては、装置単体の販売にとどまらず、中長期的な観点から当社深紫外線LEDの技術・機能を設備に組み込むなどの事業者との協業による応用開発を進め、将来、社会インフラの様々な場面で活用される機能としていくことを目標として当事業を育成してまいります。その他主要3事業についても、それぞれが新たな市場創出に向けた取組みを進めており、現在推進中の中期経営計画「Nikkiso 2025」の達成を目指してまいります。