事業基盤強化に向けた取り組みを
着実に実行しています

代表取締役社長 甲斐 敏彦
令和2年6月

株主の皆様には、平素より格別のご支援を賜り、厚く御礼申しあげます。
ここに日機装の事業概況をご報告いたします。

当第2四半期の業績について

当第2四半期の業績は、受注高771億円(前年同期比10.2%減)、売上収益748億円(同5.2%減)、営業利益41億円(同17.0%増)税引前四半期利益38億円(同28.8%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益28億円(同49.3%増)となりました。

工業部門は新型コロナウイルス感染症拡大による世界経済の停滞を受け、原油・ガス関連の投資計画の中止や延期、航空機の需要急減など、厳しい事業環境が続きました。この結果、インダストリアル事業は受注高が前年同期比で減少しました。売上収益は既受注案件の生産・出荷は進捗しましたが、前第3四半期に粉体計測機器事業を売却した影響により、減収となりました。航空宇宙事業はカスケードをはじめとする各製品の販売が当第2四半期に急減し大幅な減収減益となるなど、工業部門全体では減収減益となりました。

一方で、医療部門は主力の血液透析事業が堅調に推移したことに加え、新型コロナウイルス感染症対策としてニーズが高まったCRRT事業やヘルスケア分野の販売が伸長し、前年同期比で増収増益となりました。

全社では、医療部門の増収が工業部門の減収を補うまでには至らず前年同期比で減収となりましたが、医療部門が営業利益を押し上げたことに加え、工業部門ではインダストリアル事業の営業利益が底堅く推移したこと等により、前年同期比で増益となりました。

今後の取り組みについて

インダストリアル事業は、既受注案件の生産・出荷を確実に遂行し利益の確保に努めていきます。また、中長期的なLNG需要の増加を見込み、宮崎にクライオジェニックポンプ試験施設を建設中です。

航空宇宙事業は、当第3四半期以降、宮崎工場の減価償却費等固定費の増加による収益性の悪化が見込まれますが、新製法・新素材に関する航空機メーカーとの共同開発など事業の成長に向けた活動を着実に進めています。今後数年間は厳しい事業環境が継続すると予想されますが、コスト削減努力はもとより、将来の需要回復並びに製品や技術に関する顧客の新たなニーズに対応できる事業体質への転換を図っていきます。

メディカル事業は、国内市場は新型血液透析装置の新機能及び医療機関経営に対する価値訴求による普及促進、海外市場は市場拡大が続く中国や透析大国である米国を中心に市場開拓を進めます。また、深紫外線LED技術を活用した空間除菌消臭装置「エアロピュア」については急増する引合いに応えるために増産体制の早期確立を進めています。さらに、本格的な事業展開を目指して住宅空調向け製品や車載向け製品の開発など、深紫外線LED技術の様々な分野における用途拡大や、各業界との共同開発を進めていますが、今期業績への寄与は限定的であり、本格的な業績への寄与は来期以降となる見込みです。その他、事業ポートフォリオの見直しや不要不急のコスト削減など事業基盤強化に向けた取り組みを推進します。

2020年12月期の見通しについて

新型コロナウイルス感染症拡大により、当社を取り巻く事業環境は依然として不透明な情勢が続いています。当社は、事業基盤強化に向けた取り組みを着実に実行していますが、各種事業環境の不確実性が高まる中、それら施策の効果の発現時期なども含めて現時点で業績予想値を合理的に見積もることが困難であるとの判断から、通期連結業績予想を一旦取り下げ、未定といたします。今後、合理的な算定が可能となった時点で速やかに開示する予定です。