航空機に「絶対の安全」を
万が一の許されない航空機の運用において
世界中のメーカーから選ばれ続ける日機装の品質
日機装は、1983年に世界で初めて炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製のジェットエンジンナセル部品「カスケード」の開発に成功。耐久性の向上や軽量化にともなう燃費向上を実現し、民間航空機の機体性能の進化に大きく貢献しました。現在では、ボーイング社、エアバス社をはじめとする世界中の航空機で日機装の「カスケード」が使われており、世界市場におけるシェアは90%を超えるまでに至っています。また、「カスケード」で培った高度な設計・成形・生産技術と品質管理体制、納期管理が評価され、主翼部分やエンジン部分などさまざまな航空機部品を手がけています。
独自技術が活きる場所
着陸時の逆噴射を支える「カスケード」
航空機は、非常に高速な状態で滑走路に着陸しますが、着陸後は長さの限られた滑走路内で停止しなければなりません。例えば、ボーイング777型機の場合、200トンを超える重量の機体が時速250キロで滑走路に着陸し、着陸後わずか2キロ程度の滑走距離で停止させています。これを実現しているのが、ジェットエンジンの「逆噴射」です。飛行中は前から後ろに噴射している気流を、着陸時は「ブロッカードア」がせき止め、「カスケード」が逆方向へ噴き出すように誘導することで滑空距離を短縮しています。着陸時にファンカウルが開き、“ゴゥー”とエンジン音が一段と大きな音を立てている時に、この動作が行われています。