ガバナンスへの取り組み
(コーポレートガバナンス)
- コーポレート・
ガバナンス体制

意思決定の透明性・公正性を確保し、
迅速・果断な意思決定により、
経営理念を実現してまいります。

コーポレート・ガバナンス体制

  • 当社は、意思決定の透明性、公正性の確保と迅速・果断な意思決定により経営理念を実現することを目指すべく、業務執行に対し、取締役会による監督と監査役・監査役会による適法性監査と妥当性監査の機能を持つ監査役会設置会社の体制を選択しています。
  • 多様な事業を手掛ける当社では、経営の意思決定、監督機能と業務執行機能を分離し、迅速・果断な意思決定を行える社内体制を構築すべく、執行役員制度および事業本部制を採用し、各事業と市場に精通した業務執行者に当該事業を委ね、市場に近いところで迅速な意思決定ができるようにしています。取締役会付議事項を含む重要な業務執行については、社長および執行役員等を主要な構成員とする経営会議を設置し審議を行っています。

コーポレート・ガバナンス体制図
(2025年1月1日付)

コーポレート・ガバナンス体制図

体制の早見表

主な項目 内容
機関設計の形態 監査役会設置会社
取締役の人数(うち社外取締役) 9名(3名)
監査役の人数(うち社外監査役) 4名(2名)
取締役会の開催回数(2024年12月期)
(社外取締役の平均出席率)
(社外監査役の平均出席率)
15回
(100%)
(90%)
監査役会の開催回数(2024年12月期)
(社外監査役の平均出席率)
17回
(91.1%)
取締役の任期 1年
執行役員制度の採用
取締役会の任意諮問機関 指名・報酬委員会
監査法人 有限責任監査法人トーマツ

取締役会

取締役会の構成、責務、役割

取締役会の構成

取締役会は、9名の取締役で構成し、そのうち外国籍取締役1名および社外取締役3名(女性取締役2名を含む)を選任しています。また、優れた人格、見識、能力、豊富な経験を有していることを前提に、当社グループの事業遂行に関わる基本的な価値観を当社グループと共有し、当社グループの経営理念に共感できる者で構成することを基本として、さらに取締役会の機能の実効性を確保する観点から、多様性に配慮した構成としています。

取締役会の責務

取締役会は、株主に対する受託者責任と説明責任を踏まえ、効率的かつ実効的なコーポレート・ガバナンスの実現を通じて、当社グループを持続的に成長させ、中長期的な企業価値の最大化を図る責務を負います。

取締役会の役割

  • 経営戦略等の経営の大きな方向性を示すこと
  • 迅速・果断な経営判断を支える社内体制を整備すること
  • 経営全般に対する監督機能を発揮して経営の公正性・透明性を確保すること

取締役会は原則として毎月1回定例開催し、また迅速で効率的な意思決定を行う観点から随時書面決議も行っています。個別の業務執行を適切に執行部門に委譲することで、迅速・果断な意思決定と取締役会の役割に専念できる環境を整えています。

スキルマトリックス

日機装グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向け、取締役・監査役に対して特に期待する分野を①企業経営・事業戦略、②グローバル・多様性、③技術・R&D・品質・イノベーション、④営業・マーケティング、⑤財務・会計、⑥リスク管理・法務・コンプライアンス、⑦人事・人材開発、⑧ESG・サステナビリティと定義しています。取締役、監査役の有する知識、経験、能力について、過不足なく適切に配置するとともに、多様性に配慮した構成とします。

  • 各人の有するすべての知見や経験を表すものではありません。各人が有するスキルのうち、主なものについて最大4つまで(代表取締役を除く)「●」を付けています。
氏名 / 地位・担当
企業経営
事業戦略

グローバル多様性

製品技術
R&D・品質
イノベーション

営業
マーケティング

財務
会計

リスク管理
法務
コンプライアンス

人事
人材開発

ESG
サステナビリティ
取締役 甲斐 敏彦
代表取締役社長
山村 優
取締役 常務執行役員
メディカル事業本部長
加藤 孝一
取締役 常務執行役員
インダストリアル事業本部長
木下 良彦
取締役 執行役員
日機装技術研究所長
品質保証担当
齋藤 賢治
取締役 執行役員
航空宇宙事業本部長
ピーター・ワグナー
取締役
当社連結子会社 Cryogenic Industries, Inc.(米国)
CEO、ディレクター
広瀬 晴子
社外取締役(独立役員)
中久保 満昭 弁護士
社外取締役(独立役員)
福田 順子
社外取締役(独立役員)
監査役会 網野 久直
常勤監査役
竹内 基裕
常勤監査役
小笠原 直
社外監査役(独立役員)
仲谷 栄一郎
社外監査役(独立役員)
  • 2024年4月現在

取締役および監査役のトレーニング方針

当社は、取締役および監査役に求められる責務を適切に果たすため、その役割・責務に必要な知識の習得を支援します。新任役員は、適宜、役員としての基礎的な知識を習得・更新するために所定の研修を受講し、重任の役員は、経営戦略、財務、会計、人事、組織等に関わる所定の研修を受講しています。また、年に数回開催する執行役員を含む全役員が参加する執行役員会において、当社の経営、業務執行に関係する会計制度、人事制度、コンプライアンス、インサイダー取引等の制度に関する研修や経営戦略、経営計画に係る研修を実施しています。

最高経営者等の後継者計画

取締役会は、最高経営責任者等の後継者計画を適切に監督します。最高経営責任者等の後継者計画は、当社の経営戦略を踏まえた資質、経験、育成に関する考え方に基づき、当社グループの経営方針および中長期的な経営戦略を適切に指導・実践していくリーダ-としての資質、経験、見識を備えた者を、先入観を持たず、社内外を問わず選ぶことが肝要と考えています。

取締役会の実効性の分析・評価

コーポレート・ガバナンスに関する報告書 ~取締役会全体の実効性の分析・評価~

取締役・監査役の活動状況(取締役会・監査役会・指名報酬委員会)

氏名 / 地位・担当 取締役会への
出席状況
監査役会への
出席状況
指名・報酬委員会への
出席状況
取締役 甲斐 敏彦
代表取締役社長
15/15(100%) 4/4(100%)
山村 優
取締役 常務執行役員
メディカル事業本部長
15/15(100%)
加藤 孝一
取締役 常務執行役員
インダストリアル事業本部長
10/11(90%)
木下 良彦
取締役 執行役員
日機装技術研究所長
品質保証担当
15/15(100%)
齋藤 賢治
取締役 執行役員
航空宇宙事業本部長
15/15(100%)
ピーター・ワグナー
取締役
当社連結子会社 Cryogenic Industries, Inc.(米国)CEO、ディレクター
14/15(93%)
広瀬 晴子
社外取締役(独立役員)
15/15(100%) 4/4(100%)
中久保 満昭 弁護士
社外取締役(独立役員)
15/15(100%) 4/4(100%)
福田 順子
社外取締役(独立役員)
15/15(100%) 6/6(100%) 4/4(100%)
監査役会 網野 久直
常勤監査役
11/11(100%) 11/11(100%)
竹内 基裕
常勤監査役
15/15(100%) 17/17(100%)
小笠原 直
社外監査役(独立役員)
14/15(93%) 16/17(94%) 4/4(100%)
仲谷 栄一郎
社外監査役(独立役員)
10/11(90%) 10/11(90%) 1/1(100%)
  • 加藤孝一氏、網野久直氏および仲谷栄一郎氏は、2023年3月の就任後の出席状況。
  • 福田順子氏は2023年3月に社外監査役を退任し、社外取締役に就任したため、退任前と就任後の出席状況。
  • 2024年4月現在

監査役会

監査役会:構成、役割

構成

監査役会は、定款に基づき 4名以内とし、4名の監査役(うち社外監査役は2名)で構成しています。

役割

監査役および監査役会は、取締役および取締役会から独立した立場で、取締役および取締役会がその責務を適法・妥当かつ適切に果たすことを監査することが主な責務です。

原則として、毎月1回定例の監査役会を開催し、監査方針、各監査役の業務分担、具体的実施事項を定め、監査役の監査報告の聴取、取締役・執行役員等からの業務執行状況の聴取等を行い、適宜、その結果を取締役会に報告しています。

また、定例の監査役会には、社外取締役3名も同席し、取締役会付議事項や業務執行に関わる情報を共有し、意見を交換しています。監査役は、取締役会において、また経営陣に対して適切に意見を述べています。

指名・報酬委員会

指名・報酬委員会:構成、役割

構成

指名・報酬委員会は、取締役会の決議によって選定された3名以上の取締役等で構成し、委員の過半数を独立社外役員とすることで、客観性と独立性を確保することとしており、現在は6名(業務執行取締役1名、社外取締役3名、社外監査役2名)で構成しています。

役割

  • 指名・報酬委員会は、取締役会の諮問機関として、取締役・監査役の指名や取締役の報酬等に関する透明性・客観性等を高め、取締役会の監督機能を強化する役割を担います。
  • 指名・報酬委員会は、適宜、取締役会からの諮問に応じ、客観的かつ独立した公正な観点から審議を行い、取締役会に答申しています。

取締役候補者・監査役候補者の指名の方針と手続き

取締役・監査役の選任基準

取締役

取締役には、当社グループを取り巻く経営環境を俯瞰し、迅速・果断に重要な経営課題に取り組み、成果をあげうる能力を有することに加え、透明・公正で迅速・果断な意思決定による経営理念の実現を支えるコーポレート・ガバナンス体制の構築に尽力できる者を指名します。

監査役

監査役には、業務監査・会計監査の役割を果たすことに加え、能動的・積極的に権限を行使し、取締役会において適切に意見を述べることので きる者を指名します。また、監査役のうち最低1名は財務・会計に関する適切な知見を有している者とします。 社外監査役には、当社との間に社外役員としての関係以外に、人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係がなく、一般株主と利 益相反が生じるおそれのない者として、当社の業務執行から独立した客観的かつ専門的立場から、取締役の意思決定と職務執行を監査する役 割を十分に果たすとともに、幅広い知見に基づき経営戦略のリスクの指摘・助言を期待できる者を指名します。

社外取締役および社外監査役(社外役員)の独立性判断基準

当社は、社外役員の独立性判断基準として、東京証券取引所が定める独立性基準を採用します。本基準の解釈・適用にあたっては、当社の業務執行から独立した客観的かつ専門的立場から、取締役の意思決定と職務執行を監督する役割を十分に果たすことを可能とするため、当社との間に社外役員としての関係以外に、人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係がなく、株主と利益相反が生じるおそれがないか否かを実質的に判断します。

社外取締役および社外監査役の選任理由

社外取締役の選任

社外取締役には、当社との間に社外役員としての関係以外に、人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係がなく、一般株主と利益相反が生じるおそれのない者として、当社の業務執行から独立した客観的かつ専門的立場から、取締役の意思決定と職務執行を監督する役割を十分に果たすとともに、自らの知見に基づき、当社の持続的な成長を促し中長期的な企業価値の向上を図る観点から、的確な助言を期待できる者を指名します。

社外監査役の選任

社外監査役には、当社との間に社外役員としての関係以外に、人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係がなく、一般株主と利益相反が生じるおそれのない者として、当社の業務執行から独立した客観的かつ専門的立場から、取締役の意思決定と職務執行を監査する役割を十分に果たすとともに、幅広い知見に基づき経営戦略のリスクの指摘・助言を期待できる者を指名します。

役職 名前 選任理由
社外取締役 広瀬 晴子
2018年3月より現職
国際連合システムにおいて人事、工業開発の分野で功績を残すなど、豊富な国際経験や人材育成に関する高い見識を有しており、客観的かつ独立した公正な立場から経営の監督を行うことが期待される。
中久保 満昭
2021年3月より現職
弁護士として高度な専門知識を有しており、役員の責任に関する係争などを中心に企業法務の分野で活躍しており、客観的かつ独立した公正な立場から経営の監督を行うことが期待される。
福田 順子
2023年3月より現職
経営学、マーケティングおよび流通論を専門とし、大学教授および環境保全・地域振興団体の要職を務めるなど、企業経営とESGに関する豊富な専門知識と経験を有しており、客観的かつ独立した公正な立場から経営の監督を行うことが期待される。
社外監査役 小笠原 直
2022年3月より現職
公認会計士として財務および会計に関する高度な専門知識と上場企業の監査やM&A支援などの豊富な経験を有しており、客観的かつ独立した公正な立場に立って、取締役の職務執行の監査を行うことが期待される。
仲谷 栄一郎
2023年3月より現職
弁護士として高度な専門知識と国内外の企業のさまざまな分野の法律問題への対応をはじめ、国際税務の専門家として豊富な経験を有しており、客観的かつ独立した公正な立場に立って、取締役の職務執行の監査を行うことが期待される。
  • 2024年4月現在

取締役候補者・監査役候補者の指名手続き

  • 取締役候補者の指名については、取締役の選任に関する株主総会議案の原案を指名・報酬委員会に諮問し、その答申を受けたうえで、これを取締役会に上程します。
  • 監査役候補者の指名については、監査役の選任に関する株主総会議案の原案を指名・報酬委員会に諮問し、その答申および当該選任に関する監査役会の同意を得たうえで、これを取締役会に上程します。
  • 取締役会は、指名・報酬委員会の答申を最大限尊重するものとします。

役員報酬

当社は、取締役の報酬等が当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資する健全なインセンティブとして機能するよう、金銭報酬と株式報酬(非金銭報酬)の割合を適正なものに定めます。
堅実な単年の業績の積み上げが当社グループの持続的な成長と企業価値の向上につながるものと考えており、取締役の報酬は、単年度ごとの業績に責任を果たせることを目的として、その対価として適切な報酬となるよう、単年度の会社業績のほか、取締役の役位、職務の内容・執行状況、貢献度を総合的に勘案し決定します。

上記方針に基づき策定した支給基準および取締役の個人別の報酬等を、過半数が独立社外役員で構成される指名・報酬委員会に諮問し、その妥当性についての答申を受けたうえで、取締役会で代表取締役社長に委任することが決議されることを条件として、代表取締役社長が上記の支給基準等に基づき、個々の実績等を公正に評価し決定しています。

なお、株式報酬(譲渡制限付株式報酬)制度においては、対象取締役が法令、社内規則に違反する等の行為を行い、割当株式の無償取得が相当と取締役会が認めた場合、同株式を無償で取得できる制度としています。

役員報酬データ

取締役報酬額

(単位:百万円、名)

役員区分 報酬額の総額
(百万円)
基本報酬
(百万円)
期末賞与
(百万円)
非金銭報酬等
(百万円)
員数
取締役
(うち社外取締役)
188
(24)
118
(24)
50
(―)
19
(―)
10名
(3名)
監査役
(うち社外監査役)
46
(15)
46
(15)

(―)

(―)
6名
(3名)
合計
(うち社外役員)
234
(40)
164
(40)
50
(―)
19
(―)
16名
(6名)
  • (2023年12月期)